室内リフォームの手順

今日の午前中は柏町住宅の室内リフォーム現場にいて、細かい作業をしていました。こちらは私自らが塗装を行ったので、全体の仕上がりの確認、タッチアップ作業などを行い、最後にネタ場の片付けを行いました。

室内リフォームの流れ

室内リフォームには流れがあります。手順と言うか順番と言うか、そうした物が判然と存在しています。リフォームを円滑に進め、より効率的に終了させるために経験則に従って生まれたものと言っていいでしょう。リフォームのそれぞれの工程は時に干渉しあい、同時には行えない事が多いものです。あるいは、先にやっておけば何てことない作業が、後先順番が逆だったせいで骨の折れる作業となる事があります。そうした事の無いように考えてリフォームを進めていきます。

リフォームの順番

リフォームの順番は効率的に進めるために経験則に従って生まれたものです。断固としてあるものではなくて、それぞれの会社や、職人、現場管理者によって多少異なるでしょう。ただし、よく言われる事、先達から受け継がれたものに影響を受けているのですから、共通点は多いはずです。

工程組み

まず最初にどのように工事を進めていくのか工程を組みます。大きな工事では工程表を作って周知する必要が出てきますが、小規模な場合には頭の中で工程を組めば足ります。どんな時に工程表を作るのかと言えば、周囲に影響与える時、規則で決まっている時、そして契約上必要な時となります。例えば集合住宅である一室をリフォームする場合には他の住戸に少なからず迷惑をかけます。騒音や資材の運搬、水周り工事では上下階の断水などが必要となりますので、近隣挨拶とともに協力のお願いが必要です。ただお願いするだけでは片手落ちですから、どのような手順・日程で工事を進めるのかを掲示しなければなりません。そうでなければ近隣公園住人の方も協力のしようがありませんからね。また、管理規約で管理組合等への申請が必要な場合にも工程表作成が当然の事となります。管理規約に従って仕様書その他の書類とともに提出します。また、他の会社が受注した工事を請け負った場合に、元請会社からの要請があれば工程表その他の書類を作成・提出します。

発注

工程を組んだら、資材を発注し、工程に沿って職人さんに施工依頼をします。工程を組み、発注をした時点で工事の8割方が終わると言っても過言ではありません。これこそが現場管理者の腕の見せ所です。工事で使う資材を一気に発注してしまうと、現場が商品や資材だらけになってしまいます。進行に合わせて適宜発注するのが肝要です。発注が遅れれば職人さんが現場に来ても作業ができなくなります。資材で溢れればこれまた作業が進みません。工程を頭に入れ、その時々で必要となるものをタイミングよく発注する計画性が求められのですね。いわゆる段取りというやつです。段取りが悪いと無駄な作業が増えたり、スムーズに工事が進まなくなってしまいます。職人さんの手配しかり。これもも適宜行わなければなりません。一時に複数の職人さんを現場に入れてしまうと、現場は混乱し作業効率が低下します。また、本来なら終わらせておかねばならない工程の前に次の工程で求められる職人さんを手配してしまうと、後先逆の工事になってしまい、時間や経費のロスとなります。

内装工事の順番

室内塗装、クロス貼り替え、畳表替え、襖貼り替え、キッチン交換というケースで順番を見てみます。

1、解体・撤去

まず最初に行うのは解体や撤去作業です。このケースでは既存のキッチンを解体・撤去します。

2、設備工事

次に行うのは設備工事。設備工事には水道設備工事と電気設備工事があります。キッチン交換では取り外した後、給水管・排水管の切り回しを行います。切り回しと言うのは、新規設置するキッチンの水栓の位置や排水口の位置に給排水管を伸ばし少し立ち上げておくことです。図面に従って行います。また、新規取付予定の電気器のために電気の配線を行っておきます。配線は出来るなら露出しないようにするのがベターです。予め配線しておかなかった場合には露出配線しなければならなくなります。露出配線はどうしてもそれしか方法がない場合に選択するのが基本です。設備工事は場合によっては1、解体・撤去に先行あるいは同時に行う事もあります。キッチン交換などでは設備屋さんが解体作業をする事もあり、そうした場合には解体・撤去及び設備工事を同時に行っていきます。

3、畳、襖の撤去

今の畳、襖リフォームでは一旦現地から引き上げて、工場で施工を行い、施工後現地に収めるというやり方が普及しました。こうする事でコストが下げられるからです。初期の段階で畳・襖を撤去しておけば塗装などの工程でペンキが付いたりする事もなく、他の作業による傷が付く事もありません。着工当初に撤去、それ以外の全ての工程終了後に収めるというのが効率的です。

4、クロス剥がし(クロス一部剥がし)

木枠・窓枠などの塗装を行う前に周辺のクロスを剥がしておきます。クロスの貼り替えでは既存のクロスを剥がさなければなりませんので、クロスを全部剥がせるならそうしておきます。ただし、これは現場監督などが時間に余裕があればの話で、本来的には塗装屋さんが枠廻りのクロスを剥がすものです。その場合には枠の周りにカッターを入れえて必要最低限のクロスを剥がします。クロスは枠などに被せてありますので、被った所は塗装できません。枠全てに塗装するために必要な工程です。

5、塗装

室内の塗装を行います。塗装をしてからクロスというのがポイントです。もしも先にクロスを仕上げてしまうと、塗装がクロスに滲んでしまいます。淡色系の塗料ならば多少滲んでも目立たないのですが、黒やこげ茶など濃い塗料が滲んでしまうとかなり目立ちます。クロスは白っぽいものが多いですからね。塗料は液体ですから、どんなに腕のある職人さんでも滲まずに塗る事は難しいです。吸い込みのある新規の木材なら塗料を吸い込むので、クロスへの影響は少ないかもしれませんが、塗り替えだとほぼ無理でしょう。また、クロスを気にして作業をすれば、作業効率は極端に落ちます。

6、クロス貼り替え

塗装が終わればクロス貼りです。クロス職人さん「がクロスを貼ります。CFを貼る場合にもクロス職人さんが行います。キッチンを撤去した部分にもCFを張っておきます。新規キッチンを設置した後に張る場合にはキッチンの下には当然張れないわけで、キッチンにつきつけて張るほかなくなってしまいます。

7、新規キッチン取付・給排水管結び

最初に撤去していたキッチンの取付をいよいよ行います。撤去後すぐに設置しなかったのは前述のCF張りのようにキッチンの下にもしっかり施工するためです。また、キッチン裏の壁にも新規クロスを貼っておく事が後々大切になります。もしキッチンがなんらかの理由で数年後に交換が必要となった場合に、今のキッチンより小さいものを設置すると、裏側の古いクロスが露出してしまうからです。塗装やクロス貼りでは施工前に設備機器を取り外すようにします。そうしておけば設備機器の設置してあった箇所も施工を行え、後々それぞぞれの設備機器を交換する場合に、既存の物より小さいものを取り付けても安心です。

7、施工後クリーニング

工事による埃などで室内が汚れるので、最後に清掃を行います。

8、収め

畳や襖は最後の最後に収めます。業者さんには収めるまで保管してもらい、工事が完了する日以降に現地に運び入れ、元の場所に設置してもらいます。畳はそれぞれ位置が決まっていますので、素人ではなかなかうまい事元に戻す事は難しいものです。実際建築業界にいる私もできません。畳の裏側にはそれぞれの場所を示す書き込みがしてあります。暗号のような書き込みをもとにそれぞれの定位置に戻さないと、一枚だけ畳が入らくなる・・という事態になってしまいます。

 

 

2015年11月11日