外壁塗装(種類・時期・費用等)について

外壁塗装について

外壁塗装の酒類・塗り替え時期・色・費用等について以下でご説明します。

種類について

下地の種類

そもそも塗装は何に塗るのかによって用いる塗料も異なれば、行うべき処置も異なります。下地は素地ともいい、どういった下地なのか、素地なのかをまず確認しなければなりません。外壁塗装の主流は水性塗料であり、木板以外では外壁塗装と言ったら匂いの少ない水性塗料を用います。

モルタル

かつて多かった木造モルタルの場合、下地も当然モルタルとなります。モルタルはラス(網状の金物)などの上からモルタル(水・砂(細骨材)・セメントを調合したもの)を左官で塗って、その上から塗装して仕上げるものです。リフォームではラス網を用いるよりは表面に凹凸のあるラスカットボードを用いる事が多くなりました。モルタル自体水を吸収してしまう素地であるため、塗装による保護機能が失われてしまうと劣化してしまいます。モルタルはアルカリ性の性質を持つもので、雨を吸収すると中性化が起こり、健全な状態ではなくなってしまいます。モルタル壁のメンテナンスが必要な所以です。

リシン

打ちたてのモルタルはある程度長い時間をかけて内部の水分を排出していきます。そのため、新築時は外壁の水分を排出しやすいよう「リシン」というぶつぶつした仕上げとなります。部分的な補修ではローラーを用いる事もありますが、一般的には吹付け塗装になります。新築後7~8年もたつと苔や汚れが目立つようになり、所々ひび割れが見られるようになります。最初の塗り替えでは素地の吸い込みが激しいので、フィラーなどの粘度の高い下塗材を使って目止め(吸い込みを防止する事)を行います。塗装後リシンのぶつぶつは多少丸みを帯びますが、基本的には同じような模様で仕上がります。素地を強化するためにマスチックローラーでパターン付けしたり、吹き付けタイルで模様を付ける事もあります。もちろんこの場合にはその分の費用が必要となります。

吹付タイル

外装用として用いられる複層仕上げ材。「タイル」という言葉から想像されるような陶器っぽいものではなく、モルタル壁で普通に見られる凸凹のついた模様の事を言います。コンプレッサーなどの機械を用いて吹き付けるわけですが、吹き付けたままの丸っこい形状で仕上げる事を「吹きっ放し」、吹き付けた直後の柔らかい玉模様を専用のローラーなどで押さえる「ヘッドカット(ヘッド押え)」の二通りあります。吹付タイルの塗り替えでは、既存の模様を活かして、そのまま重ね塗りをするのが一般的です。素地の状態に合わせて、シーラーまたはフィラーで下塗りを行い、中塗り、上塗りと仕上げます。

スタッコ

吹付け材の一種で上記吹付タイルに比べると大きな凹凸が特徴です。セメント系、けい酸質系、合成樹脂エマルション系などの仕上げ塗材を外壁表面などに5~10ミリ程度の厚さで吹き付けた後、コテやローラーなどで表面に凹凸面をつけます。 立体感のある重厚な壁面を造ることができる反面、その凹凸の大きさゆえ、汚れやすく塗替えでもより多量の塗料を必要とします。スタッコの塗り替えでは既存の模様を活かします。もしも模様を変えたいとなると一旦左官工事でスタッコの模様を平滑にしなければならず、それなりのコストが発生します。深い穴にローラーを突っ込んで塗るため、ローラーの消耗が激しいです。

サイディング

木質系

天然の木などに塗装を施した外壁材で、木の風合いが良く、断熱性に優れています。木の性質上、防火性に劣るため、消防法で防火指定のある地域などには使用できません。

羽目板(はめいた)

板を平面に張っていくもの。それぞれ一方に凸、他方に凹があって、板同士をはめ込んで仕上げます。地面から垂直方向に張る「竪羽目」、地面に対して水平方向に張る「横羽目」がありますが、外壁では専ら竪羽目が用いられます。基本的には縦方向が羽目板と思っていていいと思います。基本的には木部塗装であるため、木部用下塗り材を用いてその上に溶剤のウレタン塗料あるいはシリコン塗料を塗る事が多いです。ただし、木部用下塗り材を用いない方が長持ちする場合もあるため、ウレタン塗料などを直接塗る事も多いです。その場合には、下地の痛みがひどい箇所だけ下塗り材を塗ります。水性塗料よりも溶剤を用いる傾向にあります。

下見板(したみいた)

板をしたから重ね合わせて壁に取り付けていきます。基本的には地面と並行に重なったものが下見板です。塗料については上記羽目板同様溶剤系ウレタン塗料あるいはシリコン塗料を用います。

窯業(ようぎょう)系

セメント質と繊維質を主な原料とし、ボード状に形成した素材です。硬質で密度が高いため、耐震性や遮音性、防火性などに優れています。デザイン的な選択肢も多く、シンプルなもの、タイル調のもの、石積み調のものなど見た目的にも本物のようなものまであります。メンテナンスの目安は7~13年となります。窯業系サイディングではモルタルと同様な素地性能を持つのですが、「窯業系サイディング用」とされる塗料を用います。水性でなく溶剤系塗料を用いる事もあるのですが、特有の匂いのため、近隣への影響を考えると使いにくいところです。

金属系

スチールやアルミニウムなどの、金属鋼板を成形し加工した素材です。断熱性・防火性に優れ、軽量なのが特徴です。窯業系サイディングと同様に、デザインや種類が豊富です。メンテナンスの目安は10~15年です。金属系サイディングのうち絶対的に塗替えが必要となるのはスチール製のものです。スチール即ち「鉄製」なのですから、塗膜の劣化を放置すると錆びてしまい、ひどくなると穴があきます。錆があればそれを落とし、サビ止めを塗り、その上に溶剤系塗料を塗ります。アルミニウムその他の金属では塗装をしなければならないという事もないのですが、なんらかのコーティングがされているなら、色褪せやチョーキングなど劣化の症状を示すため、塗り替えるお宅が多いです。

ガルバリウム鋼板

アルミと亜鉛、シリコンを混ぜた材料で、高い耐久性と価格面で優れています。

アルミサイディング

他の金属製サイディングに比べても錆びにくいという特徴があります。

樹脂系

塩化ビニル樹脂を原料としたサイディングで、軽量かつ弾力性や耐久性、耐候性にも優れ、長時間使用しても色落ちや劣化の心配がありません。10~20年くらいがメンテナンスの目安です。

塗料の種類

アクリル

内装などで用いられる。硬質な塗膜を形成し、光沢もあるため店舗などで用いられます。かつては外壁塗装でも用いられましたが、前時代的と言えそうです。耐久性は5年前後と低いです。

ウレタン

外壁よりは木部や鉄部に用いられ、耐久性は6年前後と低いです。ウレタン樹脂は防水でも用いられ、密着性にすぐれる反面、紫外線による影響を受けやすい。

シリコン

外壁塗装のスタンダード。10年前後と耐久性も申し分ありません。主流であるため研究開発も進み、最も商品のボリュームが多い。費用対効果が高いのが高いのが何よりのメリットです。

フッ素

高級塗料として長く塗装工事の横綱でした。耐久性も貫録の15年超え。その分塗替え費用も横綱級です。私的にはフッ素の費用対効果はそれほど高いものではなく、無理に選ぶ必要はないと思います。塗り替えは家の状態チェックも兼ねているので、15年以上も手入れをしないでおくよりも、10年に一度くらい異常がないかチェックした方がよいと思っています。

エマルション

軒天塗装などで用いる密着性の高い塗料。内装などにも用いるためヤニ止め効果などを持つものもあります。

エポキシ樹脂

密着性、絶縁性、耐熱性に優れるなどサビ止めなどで用いられます。サビ止めは錆ているところに塗って錆を撃退するものではなく、鉄が錆びないよう防止するものです。錆は鉄の酸化であり、酸化とは物質から電子が失われる事であり、絶縁とは電気を通さない事であり、鉄の表面から電子が失われないよう絶縁し、かつ密着性に優れている事から鉄部の下塗り材として用いられます。

光触媒

光が当たると汚れや菌が表面で分解され、雨と一緒に流れ落ちるという汚れにくい塗料です。

遮熱

太陽光線、特に赤外線を通常より多量に反射する事で表面温度の上昇を抑える塗料。冬場は正直さほど違いは出ません。夏場の暑い盛りに表面温度でかなりの差が出るものです。屋根で用いる事が多く、屋根の表面温度の上昇を抑える事で室内の温度も良好に保てます。ただし、通常の家屋では屋根裏部屋が空気層となって断熱効果を発揮していて、厳密には屋根裏の空気層の温度上昇を抑え、間接的に屋根下の部屋の温度上昇を抑えるという二次的効果に留まります。直接的な効果はむしろ下屋根などの輻射熱が抑えられ、照り返しによる室温の上昇が緩和されるという事でしょう。

断熱

断熱塗料では塗膜内の構造によって熱そのものを遮断します。断熱塗料では遮熱効果も併せて持ち、その他遮音効果等多種の効果を発揮します。外壁だけでなく室内で使用しても効果を発揮します。

溶剤と水性

かつて塗料と言うとその多くが溶剤系塗料でした。その後匂いの問題などから水性塗料の開発が進み、続々と水性塗料のラインナップが増えました。溶剤系塗料は油性塗料とも言われ、作業性の良さ、耐久性の高さから今も多くの現場で用いられます。ただし、その強烈な匂いが近隣に迷惑となることから、外壁など面積の広い場所では水性塗料を用いるのが一般的となりました。以前のような「お互い様」というご近所づきあいが減るにしたがって、出来る限り近隣に迷惑をかけないような施工方法が好まれ、水性塗料の性能の向上とあいまって、水性塗料がより頻繁に用いられるようになりました。塗料は一般にそのままの状態で用いず、水性なら水で、溶剤系ならシンナーで希釈して用います。水性塗料ではそのまま使用しても問題はないのですが、中には水と反応して硬化する塗料もあるので、使用方法に従って用います。

一液と二液

一液塗料はそのまま用いる事ができます。対して二液塗料は主剤と硬化剤を混ぜる事によって反応硬化を起こすタイプの塗料です。ウレタン塗料などもかつては二液塗料しかありませんでしたが、その後一液塗料が開発されるとその利用しやすさから徐々に二液塗料にとってかわりました。ただし、一般に二液塗料の方がより強い塗膜形成ができ、耐久性も高い為、プロの現場では二液塗料は依然として用いられています。一液塗料についてはそのまま用いる事ができると書きましたが、そのまま使えると言うだけの事で本来は希釈した方が良い場合がある事は前項でご説明しました。水と反応する水性塗料があるという事でしたね。その他ターペン可溶塗料と呼ばれる「塗装用シンナー」で希釈するタイプの塗料では、塗装用シンナーを混ぜる事で反応硬化するタイプの物もあります。お客様の中には塗料は缶から出した状態で塗るのが最も濃くて良いと思われる方もいらっしゃいますが、一液塗料の中でも混ぜた方がより効果を発揮するタイプがある事を知っておいてください。また、適量希釈した方が仕上がりがキレイだったりもします。

色について

カタログ

各塗料にはカタログがあり、そのカタログから色を選びます。カタログの見本はとても小さい為、それでは選べないというような場合にはA4サイズの見本板を作ってもらい大きな板に塗られたそれぞれの色を見比べて選べます。見本板は作成に1週間程度かかり、多少費用がかかる事があります。一枚500円~くらいでしょうか。

日塗工

日本塗料工業会の定めた塗料用の標準色を網羅した2年に一度発行される色見本帳の事を言います。カタログに無い色を選びたい時にはこの「日塗工」から選ぶのですが、ここに一つ難点があります。この日塗工に載っている色のすべてについて再現できるわけではありません。例えば近似色なら可というようなマークがついていて、つまり「似たような色ならできます」という但し書きがあるようなものが載っています。遠似色なら可(つまり近似色とまで言えずともある程度似ている色なら再現可能)というマークやそもそも再現不可能というものまで載っています。日塗工から色を選ぶときには出来る限りマークのついていない色を選ぶようにしましょう。

時期について

外壁塗装の時期は上記塗料の説明の所をご参照ください。シリコン塗料で10年前後という事でした。外壁以外だと鉄部や木部では3~5年前後で塗替えをします。あとはそれぞれの示す症状によって適宜塗り替えていきます。

季節について

四季のあるわが国ではどの季節が塗替え時なのか時々聞かれます。以前は春や秋が良いとされましたが、塗料の性能が向上した今では季節ごとの差異はほぼありません。ただし、寒暖の差や湿度によってそれぞれ良し悪しがあるのは仕方のない事です。

春は寒くもなく暑くもなく塗料の硬化・乾燥に適した季節です。ただし、夏や冬に比べて天候が不安定であるため、お天気と相談しながら工程を進めなければなりません。また、天気が崩れて工期が伸びる事もあります。

梅雨

梅雨時は湿気が多く塗料の乾燥には不利です。また、雨が降れば塗装を中断せざるをえない事もあるため、工期が想定以上に延期してしまうかもしれません。できれば避けたい時期です。ところが、梅雨時にこそ雨漏りなどの被害が発覚したりするもので、緊急性の高い工事依頼を受けるものです。

夏は日が長く作業の進みも早くなります。塗ったそばから乾燥するため、同日に幾つかの工程が出来る事もあります。ただし、乾燥が早いがゆえに塗りむらが出たりするため、継ぎ目が出ないよう工夫が必要となります。また、最近の夏の暑さは、外仕事に慣れた職人でさえ耐えられないほどとなり、生命の危険さえ出始めました。屋上やベランダ、屋根などの過酷な作業は今後夏場は厳しいかもしれません。

春同様塗料の硬化・乾燥に適していて、仕上がりも良好です。デメリットも春と同様移りげな天気という事になるでしょうか。

安定した天候の為、工程が組みやすく、工期が大きくズレる事はさほどありません。ただし、日が短いので、工期の遅れを取り戻す事は容易ではありません。また、塗装をする時間帯によっては艶がひけてしまい、光沢のあるキレイな仕上がりにならなかったりするので、塗料ごとに持つ性質を理解した上で工事を進める必要があります。耐久性その他効果の面で劣るという事はありません。

塗替えの目安

チョーキング

塗膜の劣化による白亜化現象の事。外壁を手でこすると白い粉が付きます。この段階ですぐに塗り替えをしていれば躯体の劣化は避けられます。チョーキングを起こした外壁でも防水性は完全には失われていません。あくまで機能が低下し始めた段階という事なのですが、これを放置すると素地の状態が変化し始め、モルタルでは中性化による強度の低下、クラックの発生などに繋がっていきます。

フクレ

塗膜がぷく~~っと膨れている状態。もう間もなく破裂して塗膜が破れ、剥がれていくでしょう。雨漏りの可能性もあり、早急な対策が求められます。

剥がれ

塗膜が剥がれ、素地が見えてしまった状態です。素地が風雨にさらされる事は想定されておらず、思った以上に劣化が進みます。早急に対処しないと、壁の強度が低下していきます。

クラック

クラックはヒビ割れの事です。クラックがどのようにして生じるのかは一概には言えませんが、例えば地震などによる想定以上の建物への負荷であったり、塗膜による保護機能の消失によって、素地が劣化したために起こったりします。あるいは寒暖の差によって素地が膨張したり、伸縮したりを繰り返して、大きく割れてしまったりします。クラックは内部に水が入り込んでしまうため、躯体の劣化が進みます。外壁のクラックが雨漏りの直接の原因である事も多いという事を覚えておいて下さい。

クラックと同様の原因で素地が大きく欠損する事があります。その穴から多量の水が吸収され、あるいは内部に浸入したらその影響は小さくないでしょう。早急に対処した方がよい状態です。

費用について

面積

対象となる目的物が大きければ、その分高額となるのは当然と言えます。塗装対象の面積、箇所数など数値の大小が塗替え費用の大小に直接関わりを持ちます。

素地の状態

素地の状態によってなすべき処置は変わってきます。塗装・防水工事では素地をいかに処置をするのかが最も重要です。下地補修・下地調整などと呼ばれる工程になるのですが、基本的には仕上げてしまえば、一般の方にはわかりません。どんなに手をかけても見えにくい、そして伝えにくい工程だからこそ、なかなかその重要性が伝わりません。でも、この工程をおろそかにすると、どんなに高機能な塗料を塗っても、その効果は十分に発揮されません。下地調整をどのように、どれだけ処置するのか、実はここでかなりの金額差となります。

塗料

前述したアクリル、ウレタン、シリコン、フッ素等どのような塗料を選ぶのかで費用は変わります。フッ素>シリコン>ウレタン>アクリルと言うのが一般的な塗料単価の大小です。断熱塗料や光触媒はシリコンより高額になります。